【最終更新日:2019/06/03】

大切な事は納得する事

腑に落ちる、腹に落ちる

自分で意味をかみ砕く事こそが

施術効果を最大限にしてくれます

大切なのは納得する事

昨今、インフォームドコンセントといった「情報公開/伝達」の利用が患者さん側からの働きかけもあって徐々に浸透してきています。ですが、残念ながら現在のインフォームドコンセントは「伝えるだけ」になってしまっているのも事実です。

専門家による説明に「なるほど、そうなんだ」と納得できた人は一体どのくらいの割合があるでしょうか。

これは手技療法/医療ともに向き合うべき課題です。

今、我々専門家は「患者さんは素人である」という事実をより厳粛に受け止めなくてはいけないのです。

理解できていないのに「頷かない」ように

インフォームドコンセントの問題は「専門家が専門用語で説明をする」という点に尽きます。ですが、これは決して専門家が意地悪をしているわけではありません。専門家にとっては「当たり前の事を優しく」説明しているのは間違いなく事実です。

ですが「患者さんにとっては初めて聞く事」であるのもまた事実なのです。

この「ボタンの掛け違え」を何とかしない限り「わかり易く説明している」と自覚している専門家と、「何を言ってるのかさっぱりわからない」と感じながら頷く患者の間にある溝は埋まりません。

これには両者の歩み寄りが大切です。

専門家は自分の家族が理解できるように、患者ははっきりと伝えるように

専門家は「自分の家族」が説明を聞いてもしっかり理解できるくらいに噛み砕いた内容で説明をする義務があります。これができなくては単なる「自己満足」です。

「しっかり説明をしたしインフォームドコンセントは果たした」と思っても、これではただの「朗読」です。相手に情報が伝わらなくては意味がないのです。

一方の患者さんは「わかりません」「どういう意味ですか?」といった「わからない」という意思表示を都度行うようにしましょう。この意思表示がない限り、専門家は「あ、理解してくれてるんだな」と解釈をしてドンドン説明を進めていきます。

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」です。

後で「あれ・・これってどういう意味なんだろう??」と疑問がどんどん積み重なり、最後には何もかもがわからなくなってしまいます。そうした事を防ぐためにも、わからない事が出た時、知りたいことができた時などはドンドン専門家に問いかけましょう。答えてくれない専門家は信用に値するものではありません。

大切なのは患者さん自身がしっかりと納得をして前に進む事です。それだけはどのような治療法を選択しようが変わらない事実です。

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